「好きな写真を撮る方法」をまとめてみた(1)
自分が「好きな写真を撮れるか」って大切なことだと思う。
初めてカメラを売ったら想像以上にセンチメンタルになった話
2018/07/12
僕はカメラを売った。
カメラと写真が好きになって、
カメラと写真を一生の趣味にする。
そう思わせてくれたきっかけのカメラ
Nikon Df
を売った。
そして、Dfと同時に買ったレンズ
AF-S Nikkor 58mm F1.4
も売った。
理由は単純で、今年の3月にLeicaを買ってから一切使わなくなったから。
Leicaを買った理由は
に書いたけど、自分の中では買って大正解。
結局Dfを使う機会が無くなってしまった。
デジタルカメラは寿命が短いし、
思い出として防湿ケースの肥やしにするよりは、
Dfを使いたいユーザーの手に渡った方が良いと、自分に言い聞かせた。
そう思いを持ちながら数か月が過ぎ、
重い腰と気持ちを上げ、ついにDfとレンズをマップカメラに売ってきた。
僕は自分のカメラを手放す経験は初めてだった。
カメラ屋さんでの買取は一悶着くらいあるのかと思っていたら
そんなことは全然なく、あっという間に買取が終わった。
感慨に浸る間もなく愛機が現金になってしまい結構ショックを受けた。
そしてセンチメンタルになった。
ファインダーを覗く楽しみを教えてくれたカメラで
ボケの美しさを教えてくれたレンズで
写真を撮るために出かけたくなったり
ポートレートや新しい撮影に挑戦したくなったり
カメラと写真が一生の趣味と思わせてくれたり
今の自分を作ってくれたときっかけと言っても過言ではないと思えてる。
なぜ、こんなにセンチメンタルな気持ちになったのか。
理由はきっとバイクを相棒と呼ぶバイク乗り達と同じで、
僕にとってDfと58mmはただ写真を撮る道具じゃなくて
一緒に写真を撮る相棒だったからだと思う。
もし、この日記を最後まで読んでくれた人がいたら、自分のカメラを売る前に、カメラが相棒なのか道具なのかを考えて欲しい。
そのカメラが相棒だったら、思い出として飾っておく選択肢もありかもしれない。
最後にNikon Df + AF-S Nikkor 58mm F1.4らしいであろう写真を貼ってセンチメンタルな日記を終わりにする。
僕がLeicaを購入した理由
僕が最初にLeicaの存在を知ったとき、「貴族趣味なブランドカメラ」だと思っていた。
NikonやCanonのような国産一眼レフとスペックで比べていたからだ。
(ちなみに当時はレンジファインダーも知らなかった)
ある意味その考え方は間違っていないと思うけれど、正しくはないと考えるようになった。
カメラや写真へのアプローチが変わったからだ。
忘れないうちに、タイトルの通り「僕がLeicaを購入した理由」を残そうと思う。
(僕の考えを注いだ日記なので、Leicaのレビューを期待している人は読むと時間を無駄にすると断言しておく。レビューは気が向いたら書くかも。)
理由1:小さいカメラが欲しい
ここ4年間ほど、僕はNikon Dfに58mm F1.4を付けて写真を撮ってきたのだが、カメラとレンズの大きさにうんざりしていた。
メカニカルで機能美を感じるデザインは好きだけど、街中で出すには大きすぎるし、レンズが大きくて圧力があるためスナップには向かない。
カメラとしての機能美を求めつつ、小さいカメラが欲しくなった。
(AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gは本当に素晴らしいレンズなのでいつかレビューをしたい。)
理由2:高まるレンジファインダー
「きっかけ1」を踏まえ、街中でも存在感の少ないロシアのレンジファインダーKiev Type4-2を買った。
初めてのフィルムカメラ、初めての中古カメラだったけれどデザインと安さ(なんと1万円!)に惹かれて買ってしまったのだ。
写真を撮るためにある最小限の機能で非常にスタイリッシュ、小さくて取り回しが効くし、目立たない。
なおかつ写真を撮っている気持ちが高まる!見た目のカッコ良さがいい!
使っているうちにレンジファインダーを好きになっていた。
理由3:シャッターを押す機会の減少
Kievの他に、より小さいContax T2を購入したのでカメラを持ち出す機会が各段に増えた。
だけど、フィルムだから もったいないという気持ちが強く、シャッターを押す機会が各段に減ってしまった。(貧乏性)
撮る機会を厳選しているため、撮れた写真はどれも画として良いと思えたけれど、何気ない日常や ちょっとした思いを写真に残せないことが多くなった。
それを残念に思えたので、安心してシャッターを押せるデジタルカメラが欲しくなっていた。
理由4:Leicaへの印象が変わった
カメラを買う前にネットで評価を見ることがクセになっているので、Kievを買う前やContax T2を買う前も当たり前のように調べた。
そこで知ったのは評価ではなく、カメラが生まれた経緯や戦争の影響など、カメラの歴史の一部だった。
僕はいつの間にか中古カメラ屋巡りをしながら興味を持ったカメラを調べて、その歴史を知ることが楽しくなっていた。
今まで知らなかったメーカーや過去のカメラたちを知って、Leicaのことを歴史の教科書に載っている主要人物のように見ていた。
いつのまにかLeicaへの嫌悪感が無くなっていた。
理由5:たくさんの写真を見て、どんな写真が好きか考えた
最近だとソール・ライターのスナップ写真やアラーキーのセンチメンタルな旅など展示から、様々な人の写真集、過去に撮った自分の写真、instagramやtwitterで見られる簡単に消費できる写真まで見て、何が好きな写真でどこが好きなのかを自分なりに考える機会を増やしていた。
その結果、今の僕は厳密な構図やピントなんか捨ててしまってもいいじゃない!とさえ思っている。
アートや広告よりも嘘のない感情が見えるパーソナルな写真が好きだと知ったからだ。
Leicaを買った
理由1・2・3から
「小さいけど機能美があり、シャッターに躊躇しない、撮る意欲も高めてくれるデジタルカメラ」が欲しいと考えて、理由4・5のような考え方をするようになった結果、高性能な機能も求めなくなったし、カメラを選択する幅も増えた。
そして僕はLeica M type240 ブラックペイントを購入した。
本当はM10を買いたかったのだが、金銭面という現実は重く、レンズにも投資をする必要があるので安く買えるtype240を選んだ。
妥協があったが、今できるもっとも良い選択だと思っている。
僕がLeicaを購入した理由
Leicaをずっと使い続けるかはまだ分からない。
けれど、今後のカメラ・写真を趣味とする人生において、今の考え方でLeicaを使うことには大きな意味があると確信している。
これが、僕がLeicaを購入した理由。
明日、我が家にLeicaが来る。